オーディオ辞典【え】

NFCえぬえふしー

Near Field Communication

最近注目を集めている近距離無線通信技術のことです。非接触通信とも呼ばれ、機器の双方がNFC対応であれば機器をかざすだけで認証が可能で、Wi-FiやBluetoothのように無線通信ができます。ただしNFCはWi-FiやBluetoothより通信速度が遅く、通信距離も短いので、小さなデータのやりとりに向いています。そのかわり接続設定が簡単になっています。また、NFCとWi-FiまたはBluetoothを組み合わせた通信技術も製品化されています。「お財布携帯」に使用されている技術と混同されがちですが、現在のところ日本の電子マネー規格はほとんどが日本独自の規格であるFelicaを採用しており、NFCはゲーム機やパソコンにカメラのデータを転送する技術などに使われているようです。

MM型えむえむがた

moving magnet pickup

MM(ムービングマグネット)型カートリッジは、振動系に小型磁石を取り付け、固定コイルとの相対運動で発電する方式のレコード針です。出力電圧は2-5mVと比較的高く、フォノイコライザーの増幅率が小さくて済む扱いやすさが特徴。

Shure V15 Type V・Audio-Technica VM 等が代表機種。MCに比べて針交換が可能(針スタイラスのみ交換できる)な利点があります。MM型は1000-2000時間で針交換が目安。

関連用語:MC型 / カートリッジ / フォノイコライザー

MC型えむしーがた

moving coil pickup

MC(ムービングコイル)型カートリッジは、振動系に微小コイルを取り付け、固定磁石内で発電する方式のレコード針です。出力電圧は0.2-0.5mVと微小で、繊細な音質と高い分解能が特徴。

Ortofon SPU・光悦・Audio-Technica AT-OC9 等が代表機種。出力が小さいためMCトランスまたはヘッドアンプ(昇圧アンプ)が必要。MM型と異なり針単体の交換は不可で、本体ごと交換(または針交換修理)が必要です。

関連用語:MM型 / カートリッジ / フォノイコライザー

MDえむでぃー

minidisc

デジタル式の光学ディスク記録方式および媒体です。ソニーが1992年にカセットテープに変わる製品として発表されました。直径64mmのディスクがカートリッジに封入された構造になっています。MDは、録音後に編集できたりと便利な面もありましたが、データを圧縮処理するため、CDと比べて音質や情報量が劣るとされました。2011年頃には各社がプレーヤーなどの製造から撤退して現在に至っています。

MDFえむでぃーえふ

medium density fiberboard

木質繊維を原料とする成型板ファイバーボードの一種で、中密度繊維板を略した呼称です。木材を粉状にまで粉砕し、接着剤を混ぜて圧縮成形します。家具類や建材に多く使われますが、オーディオではスピーカーのエンクロージャーに使われます。軽くて加工がしやすく、木材のような反りや乾燥割れがないなどの特徴があります。

MP3えむぴーすりー

MPEG-1 Audio Layer-3

音声データをデジタル技術で圧縮してつくられる音声ファイルフォーマット、あるいはその圧縮技術の規格を指します。映像圧縮規格であるMPEG-1の、オーディオ規格として開発されました。非可逆圧縮です。音楽をCDなどからパソコンのハードディスクドライブに取り込むのに便利で、広く普及しました。しかし、現在はMP3より高音質で高圧縮な規格であるAAC、WMA、可逆圧縮のFLAC、ALACなどが開発され、ハイレゾが楽しめる規格として広まりつつあることからMP3の利用は減っています。

MPEGえむぺぐ

moving picture experts group

動画や音声を圧縮する規格です。ISO標準化機構の「ビデオとオーディオに対して符号を付与する基準」を策定するワーキンググループの名称で、このグループにより標準化された規格をMPEGと呼びます。動画のコマ間の差分を記録するデータ圧縮方式を採用しています。ビデオCDなどに使われるMPEG-1、高い通信速度で高画質なため、DVDや放送メディアに使用されるMPEG-2、通信速度の低い回線を使った低画質、高圧縮率の映像配信を目的とし、ネットワーク配信や携帯端末向けのMPEG-4などがあります。

LPレコードえるぴーれこーど

long playing record

1948年にCBSコロムビア社から最初に発売されたレコード盤。直径12インチ(30cm) 、毎分33 1/3回転で、収録時間23分という長時間再生を実現したものです。それ以前のSPレコードが毎分78回転で収録時間が4.5分であったことを考えると、大きな進化でした。材質も塩化ビニールになって軽く、柔軟性のあるものになり、特にクラシック音楽では、演奏者、ファンから支持を集めたといわれています。その後、CDの普及によって大きく衰退しましたが、アナログレコードの音質面での評価は根強く、最近は新譜のアナログレコードが継続的に発売されるまでになっています。

エンクロージャーえんくろーじゃー

enclosure

スピーカーを取り付けた筐体のことです。スピーカーボックスともいいます。

エンクロージャーのおもな役割は、スピーカーユニットの前面から出る音と背面から出る音を分離することです。

スピーカーユニットの振動板は、位相が正反対の音を前後に出しますので、この音同士が干渉すると低音域では打ち消し合い、理論上は音が消えてしまうことになります。

そのためスピーカーユニットを素のままで鳴らすと低音が出ませんが、エンクロージャーに取り付け、背面からの音が前面に干渉しないようにすることで低音を再生できるようになります。

おもなエンクロージャーの構造には、密閉型バスレフ型ホーン型などがあります。この他、エンクロージャーにはデザイン的な面もあり、メーカーでは様々な工夫を重ねて独自のスピーカーを出しています。