オーディオ辞典【は】

バイアンプばいあんぷ

bi-amplifier

音声信号の周波数帯域ごとにアンプを割り当て、スピーカーを鳴らすことをマルチアンプ方式といいます。

信号を低音域と中高音域の二つに分け、ウーファーに1台、スコーカーやツイーターに1台アンプを割り当てる方式がバイアンプ方式です。

特徴として、ウーファーからの逆起電力が引き起こす中高音域への悪影響を回避し、音質改善が図れたり、低音域、中高音域それぞれの音域にあったアンプの選択が可能になるなどといわれています。

バイアンプ駆動をするには、スピーカーがバイワイヤリングに対応していることが必要です。

ハイレゾはいれぞ

high-resolution audio

簡単にいうと、CDより高音質な規格のことです。

JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)の定義によれば、リニアPCM換算でサンプリング周波数、量子化ビット数の一方がCDスペック(44.1~48kHz, 16bit)を超えていればハイレゾリューションオーディオであると定めました。

また、日本オーディ協会は、そのような規格を再生する能力を保証する機器に、ハイレゾ推奨ロゴを付与しています。

ファイルフォーマットも指定していて、FLACやWAVなどのPCM音源の他に、DSDもハイレゾとして扱っています。

音楽配信サービスでも、ハイレゾフォーマットの配信が始まっており、ハイレゾ用機器の普及にともなって今後ますます進化していくことが期待されます。

バイワイヤリングばいわいやりんぐ

bi wiring connection

スピーカーの端子が+と-の一組しかなく、L側・R側をそれぞれ一本のケーブルでつなぐことをシングルワイヤリングといいます。

これに対して、スピーカーに二組の端子がついていて、一つのチャンネルから2本のケーブルでつなぐ方式をバイワイヤリングといいます。

アンプによってスピーカーが駆動されると、特にウーファーに大きな逆起電力が発生し、ツイーターに入ることによって、音質が悪くなるといわれています。

そこで低音部と高音部を別々につなぐことで音質の劣化を防ごうとするものです。

ハウジングはうじんぐ

housing

装置などを包んで保護するケースのことです。

転じてヘッドホンのイヤーカップにあたる部分をハウジングと呼びます。

中にはドライバーが格納されていて、材質によって耐久性やデザインはもとより、音質を左右したりもする重要なパーツです。

材質にはプラスチックやメタル、チタン、高精度ステンレスなどが使われます。

バスレフ型ばすれふがた

bass reflex

英語の bass reflex(バス レフレックス)の略称。

和訳すると「位相反転型」。

箱にダクト(ポート)を設けてスピーカー本体をヘルムホルツ共鳴器とし、その共鳴によって低音域を増強。結果、位相を反転させ、スピーカーユニット背面で駆動する形式。

小さな箱で豊かな低音を得ることが可能ですが、箱の内容積や共鳴周波数をスピーカーユニットの特性に合わせて設計する必要があり、設計が悪いと癖の強い低音になってしまうばかりか、そもそも共鳴周波数より低い周波数ではスピーカーユニット前面から出る音と打ち消し合ってしまう特徴があります。

ポートから共鳴周波数付近以外の音漏れがあったり、風切り音が出ることもあるという欠点もありますが、いま市販スピーカーに最もよく採用されている形式です。

 

バスレフ型ばすれふがたすぴーかー

bass reflex type loudspeaker

スピーカーのエンクロージャーの種類の一つで、バスレフポートと呼ばれる筒状の穴が開けられているスピーカーのことです。

エンクロージャー内の空気がバネの役目を果たし、ポートの中の空気と共鳴を起こすことによって、ユニット裏面から発せられた低音を効率よく増強させ、振動板の前面から発せられた低音と合わさって豊かな低音が得られます。

ポートの面積と長さで共鳴するポイント(周波数)をコントロールできます。

また、ポートの場所は前面だったり背面だったりと、そこはスピーカー設計者の腕の見せ所となっています。