オーディオ辞典【と】

ドームスピーカーどーむすぴーかー

dome loudspeaker

振動板が半球(ドーム)状になったスピーカーです。

中音以上の再生に向くために、ツィーターによく使われます。

振動の仕方が、球が膨らんだり縮んだりするように動くために、音の拡散性、指向性がよいという特徴があります。金属や炭素系のハードドームや繊維素材のソフトドームなどがあり、前者はシャープでメリハリのある音、後者は柔らかくて繊細な音になるといわれます。

トールボーイ型とーるぼーいがたすぴーかー

tallboy

スピーカーシステムのエンクロージャーの形式の一つです。

名前の通り、幅が狭く全高が高いフロア型スピーカーを通称して呼んでいます。幅や奥行きが小さく床面積が狭いかわりに、全高を高くして容積が稼げるのが特徴です。

幅が狭いことからウーファーも比較的小口径のものが使われ、大口径に匹敵する特性を得るためにウーファーをマルチ駆動するものも多くあります。

スペース効率がいいことから、ホームシアターなどに積極的に取り入れられていますが、ピュアオーディオに用いることができる製品も増えています。

トーンアームとーんあーむ

tone arm

レコード盤の音溝をトレースするカートリッジを、適切な位置で保持できるようにする装置です。

針圧を調整する機構も兼ねています。

トーンアームは基本的にカートリッジを取り付けるヘッドシェル、アーム軸、軸受け、カウンターウエイトで構成されています。

トーンアームには、回転軸を中心に水平、垂直に動くスイングアーム方式と、回転軸のかわりにレールを設け、アームが平行に移動するリニアトラッキング方式があり、後者はトラッキングエラーが起きないという特徴を持つが、製品の多くはスイングアーム方式である。

トーンコントロールとーんこんとろーる

tone control

オーディオ機器についている、低音(バス)と高音(トレブル)を調整する装置のことです。

中音域を境にして、低音をブーストすると、どっしりとした音になり、高音を強調すると華やかな音になるなど、好みで調整できるようにしたものです。

これに類する機能としてラウドネスコントロールがあります。小音量で聞く際には、低音のレベルが低く聞こえるので、それを補正してくれます。

オーディオ機器には、ほかにバランスコントロールも備えられていて、これは左右の音のバランスを調整するための機能です。

音声ソースによっては、特にアナログでは左右に偏りがある場合があり、そういうときに使用します。

同軸スピーカーどうじくすぴーかー

coaxial loudspeaker

スコーカー(ミッドレンジスピーカー)あるいはウーファーの中央にツイーターを取り付けたスピーカーユニットのことです。

コアキシャルスピーカーともいいます。

二つの音源の中心位置が同じ(同軸)になるために、定位がよく、オーディオの理想の一つである点音源に近い再現性があるといわれます。

ドライバーどらいばー

driving unit

ホーン型スピーカーやヘッドフォン、イヤホンの音を出す部分のことです。

磁石、ボイスコイル、振動板で成り立っており、それ自体が音波を発します。

ホーン型スピーカーにおいては、ホーン自体は振動せず、音波を効率的に拡散するメガホンのような役割をします。

振動板には半球状のものが多く使われます。

ヘッドフォン、イヤホンにおいては、ドライバーはハウジングに格納されており、ドライバーの性能だけでなく、ハウジングの材質や形状が音質に影響を与えます。

ドルビーアトモスどるびーあともす

Dolby Atmos

ドルビーラボラトリーズによって開発された新しいオーディオ技術です。

従来のチャンネルベース(5.1ch,7.1ch)のミキシング方式に加え、オブジェクトベースのオーディオミキシングを組み合わせた技術です。

スピーカーの配置は、従来のサラウンドに加えて、オーバーヘッドスピーカーを設置し、5.1.2や7.1.2など、最大で34個(ホームシアターの場合)のスピーカーまで対応できると謳われています。

スピーカーの数や配置に縛られることなく、音場が再現できるとされますが、さらに頭上にスピーカーが加わることで、全方位型の自然な音響空間を実現できることが特徴とされています。

DTSのDTS:Xというオーディオ技術もオブジェクトベースで、ほぼ同じ機能を有します。