国内最強ジャイアンツ「V9時代の巨人軍」をオーディオに例えたなら(中編)

今回も前回に引き続き、栄光のV9戦士をオーディオに例えていきます。

オーダーは、

  • 1番 柴田勲
  • 2番 土井正三
  • 3番 王貞治
  • 4番 長嶋茂雄
  • 5番 末次 利光
  • 6番 高田繁
  • 7番 黒江透修
  • 8番 森祇晶
  • 9番 投手

前回は3番王までだったので、今回は4番長嶋から。

目次

4番「長嶋茂雄」をオーディオに例えたなら

長嶋茂雄は千葉県印旛郡臼井町(現:佐倉市)出身の内野手です。現役時代の背番号は「3」。「日本で最も有名なプロ野球選手は?」と質問されれば、「ミスタープロ野球」「チョーさん」など、おそらく一番多くの人がその名を挙げるだろうスーパースターです。
しばしば「記録より記憶に残る選手」と称されますが、「首位打者6回」「本塁打王2回」「打点王5回」「最多安打10回」と、素晴しい記録も残している選手です。
人気・実力も兼ね揃えていた長嶋茂雄。彼が引退時に発した「巨人軍は永久に不滅です」の言葉は本当に有名です。

そんな長嶋をオーディオに例えるなら、やはりオーディオの華・スピーカーでしょう。それも、YAMAHAのNS-1000Mが適任ではないでしょうか。

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画像引用:オーディオの足跡

NS-1000Mは、オーディオでは珍しく愛称が浸透している機種です。「1000モニ」という響きに懐かしさを覚える人も多いことでしょう。
1000モニは1974年の発売以来23年間に渡り製造され、20万台以上売れた国産の名機です。本当に売れました。ひょっとしたら日本で最も売れたオーディオかもしれません。一方、長嶋茂雄も同じです。「ミスター」などの愛称を持ち、日本で最も名の売れたプロ野球選手です。

また、長嶋は1982年にバチカン市国にてローマ法王に謁見したりと、海外での重要人物にお呼ばれしています。そしてNS-1000Mも同様に、海外での主要なシーンで登用されています。NS-1000Mは、スウェーデン国営放送やフィンランド国営放送でモニタースピーカーとして使用された実績を持ちます。

ピアノの音を美しく再現することも特徴です。YAMAHAはピアノを製造していることもあるのでしょうが、このNS-1000Mは、特にピアノの音とは愛称抜群です。そして、ここで少し思い出して欲しいのですが、王貞治の趣味はピアノです。そうですね。「アベックホームラン」という言葉がある通り、王と長嶋の愛称は最高です。

ところで、しばしば「長嶋はゴロが苦手」という印象を抱いている人がいます。ゴロとは地面を転がる”低い”打球ですが、NS-1000Mもまた、”低い”音が苦手という印象を抱いている人が多いようです。
ただ、それはあくまでイメージです。長嶋にはイージーゴロを派手にエラーするイメージが定着していますが、実は数値上では守備能力が非常に高い選手です。通算守備率.965は角富士夫の.975に次いで三塁手セ・リーグ歴代2位(1000試合以上対象)に位置し、1500試合以上対象や4200守備機会以上を対象にする場合は三塁手プロ野球歴代1位です。そして、NS-1000Mも愛称のいいアンプを選んだ上でセッティングをしっかりやれば(このセッティングが結構シビアなのですが)、高音同様、クリアで輪郭のくっきりした低音を鳴らします。両者とも、決して「低い」所が苦手なわけではありません。

「巨人軍は永久に不滅です」との名言を残した長嶋茂雄。
このNS-1000Mもまた、記憶・記録に残る名機です。そして、私たちオーディオファンにとっても「永久に不滅」と言える機種ではないでしょうか。

【主な仕様】

  • 方式 3ウェイ・3スピーカー・密閉方式・ブックシェルフ型
  • 使用ユニット 低域用:30cmコーン型(JA-3058A)
  • 中域用:8.8cmドーム型(JA-0801)
  • 高域用:3.0cmドーム型(JA-0513)
  • 再生周波数帯域 40Hz~20kHz
  • クロスオーバー周波数 500Hz、6kHz、12dB/oct
  • 最低共振周波数 40Hz
  • インピーダンス 8Ω
  • 出力音圧レベル 90dB/W/m
  • 定格入力(JIS連続) 50W
  • 最大許容入力 100W
  • レベルコントローラー 中・高音、連続可変型
  • 外形寸法 幅375×高さ675×奥行326mm
  • 重量 31kg

5番「末次利光」をオーディオに例えたなら

末次利光は熊本県人吉市出身の外野手。旧名は民夫。現役時代の背番号は「38」。渋い活躍が特徴の、バランス型の選手です。表情は少なく性格は無骨。華やかなスターが揃っていた当時の巨人軍の中では、極めて異色で目立たない存在でした。
そんな末次の特徴を端的に表しているのが、1976年6月8日の阪神タイガース戦です。山本和行から劇的な逆転満塁サヨナラ本塁打を放つものの、翌日の読売新聞朝刊スポーツ欄では、末次でなく満面の笑みで末次を出迎える長嶋監督の写真が掲載されました。
(しかし、『巨人軍5000勝の記憶』 など、球団の歴史を記す書籍やプロ野球通の間では、絶大な人気を誇った選手でした。野球好きの皇太子徳仁親王が、少年時代に末次を応援していたというのは有名な噂です。)

そんな末次をオーディオに例えるなら、ROTELのプリメインアンプ「RA-820BX」でしょう。
ROTEL は日本のオーディオメーカーですが、デザインは他の日本メーカーとは一線を画しており、無骨。本当に、日本では目立たない存在です。

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画像引用:AudioAsylumTrader

また、ROTELは「最高の信頼性とサウンド追求のための厳選されたパーツ」「対称トレース設計によるストレートサーキット思想」「徹底したヒアリング主義」を重視するバランスド・デザイン・コンセプトを掲げ、「見た目の華やかさや一部のパーツや回路の優秀さをアピールするのではなく、全体のバランスの良さによる実際の音を重視する」という方向性を明確に打ち出し、それを実践しているメーカーです。いかがでしょう。バランス型の選手として、無骨で目立たない存在でも、渋くいい働きをしていた末松と重なりませんか。

ところで、ROTELのRA-820BXは、物理学・電子工学・機械工学を組み合わせて実際に「音を聴く」ことに重点を置いて開発が進められた商品です。そして、その姿勢が英国をはじめとするヨーロッパで高い評価を受け、1985年には英国雑誌“What HiFi”で大きく取り上げられます。そうです。このプリメインアンプRA-820BXが
礎となって、今のROTELを築くのです。

一方、末次はコーチとして、緒方耕一・中畑清・篠塚利夫・松本匡史らを育て、スカウトとして阿部慎之助・木佐貫洋・亀井義行の獲得に貢献します。もう皆さんおわかりでしょう。末次こそ、今の強い巨人を築き上げた立役者なのです。

ROTELの最小モデルであるRA820BXは、輸出専用機とあって日本では本当に目立たない存在です。しかし、公称定格出力は25w+25wですが、出力段のタランジスタには実に10倍以上の、280wの入力を許容するものを使用しています。無骨で目立たなくても、確かな能力で渋い働きをするRA820BXこそ、V9戦士の末次と言えるのではないでしょうか。

【主な仕様】

  • 出力:25W+25W(8Ω)
  • 入力感度:2.5mV(MM)、150mV(線)
  • インピーダンス:16Ω-4Ω
  • 規格:430 x 66 x 271mm
  • 質量:5.5kg

6番「高田繁」をオーディオに例えたなら

高田繁は大阪府大阪市住吉区出身の野手。現役時代の背番号は「8」。「プロ野球史上最高の左翼手」との呼び声も高く、特にクッションボールの処理には長けていて「壁際の魔術師」との異名を持つ程でした。
しかし1975年オフ、張本勲が日本ハムファイターズから巨人へ移籍。それに伴い、高田は三塁手へコンバートされます。それでも、内野手にコンバートされた1年目にはダイヤモンドグラブ賞を獲得。 史上初の、外野手・内野手両方での受賞を果たします。
トレードマークは青。俊足・強肩・強打と、走攻守の三拍子揃った名選手でした。

そんな高田をオーディオに例えるなら、マッキントッシュの「MT10」でしょう。

MT10は、電源部は不要な振動やノイズの発生を防ぐべく厳格に管理されており、駆動部には高性能スイス製ブラシレスDCモーターを採用。また、極めて高い精度を実現するため、ターンテーブルの回転あたり1,595ものストロボマークを参照する電子スピードコントロールとなっています。そして、フィニッシュは鏡面仕上げにより高級感を演出。「安定感」「高精度」「高級感」の三拍子揃った名プレーヤーです。

一方、高田も先述の通り、「俊足」「強肩」「強打」と、走攻守の三拍子揃った名プレーヤーでした。

また、高田は1975年に外野手から内野手へコンバートされています。時折、日本プロ野球で初めて外野手か一塁手を除く内野手にコンバートされた選手と言われますが、それは誤りです。山完二(国鉄)、苑田聡彦(広島)、上垣内誠(広島)等の前例があります。ただ、珍しい逆転現象であったことは間違いありません。

実は、マッキントッシュにも同じような珍しい逆転現象が起きています。
アップル社と言えば、独自性の高い技術を持つ企業を次々と買収し、全てを自社のものへと吸収する体質を持つ企業です。一言で言えば、「自分たちだけのモノ」とすることで成長している企業です。
しかし、そんなアップルも「自分たちだけのモノ」にできていないものがあります。それが「マッキントッシュ」の名前です。アップル社のマッキントッシュはスペルこそ異なるものの(Apple社はMacIntosh)、老舗の「マッキントッシュ」にその使用許可を得て使っています。現代的な視点で見れば、これは珍しい逆転現象です。

しかし、何よりの共通点は「青色」です。

近年のプロ野球界では、カラフルなグローブを使う選手も多く見られます。しかし、当時は茶色のグラブ以外を使う選手は珍しく、そんな中、高田は青いグラブを愛用。アドバイザリースタッフ契約しているミズノ(当時は美津濃スポーツ)では“高田モデル”という青のグラブが大変人気を博したものでした。さらに、高田は手袋も青だったことから、同時期に活躍したV9戦士「赤い手袋の柴田勲」と対称的な人気がありました。

一方、マッキントッシュのMT10は、電源を入れると上品なグリーンの輝きを放つターンテーブルイルミネーション機能が作動し、幻想的な表情を演出。そして何より、マッキントッシュの代名詞「ブルーアイズメーター」が青く光ります……ちょうど、高田の青いグラブのように。

マッキントッシュと言えばアンプのイメージがありますが、このMT10は金額も100万円を優に超えることもあって、本当に素晴しい名機です。是非、オーディオの柴田勲「 樽屋レコードカートリッジ01M 」とセットで、絶品レコードを味わって欲しいと思います。

【主な仕様】

  • 駆動方式 ベルトドライブ式
  • DCモーター PLL方式
  • トーンアーム ストレートタイプ
  • ターンテーブル  高純度アクリル材
  • 適合カートリッジ自重 6~14g
  • 回転数 33-1/3、45、78回転
  • 消費電力 250mA
  • 最大外形寸法 W445×H205×D485mm
  • 質量 19.0kg
  • カートリッジ付属(MCカートリッジMCC10、推奨針圧2.4g、出力電圧0.5mV)

まとめ

4番長嶋は、オーディオの華・スピーカーよりYAMAHAの「NS-1000M」。
多くのユーザーの記憶に残り、ヤマハのオーディオ部門売上記録を打ち立てた名機です。

5番末次は、ROTELのプリメインアンプ「RA-820BX」。
無骨で地味ながらも、渋い働きをします。

6番高田は、マッキントッシュの「MT10」。
青い手袋さながらのブルーアイズメーターがたまりません。

というわけで、今回は中軸打線を例えてみました。
次回は「7番黒江」からです。楽しみにお待ちいただければ光栄です。
では、また近々お目にかかります。

あなたのオーディオライフが、「今日じ〜ん」と来ることを祈っています。

 

1960年代から70年代にかけて、栄光のV9時代を築いた巨人軍。あの頃のジャイアンツは本当に強いチームでした。3番王、4番長嶋のONコンビを擁し、9年連続で日本シリーズを制覇。前代未聞の9連覇を達成します。

しかし、当時の巨人打線はカネで選手をかき集めた1990年代以降のような重量級打線ではなく、1番、2番とクリーンナップで点をとり、後はそのリードを徹底して守るという、いわゆるスモールベースボールでした。驚くことに、V9中の打線は王と長嶋以外、誰も規定打席に到達しての打率3割を達成していません。

 

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V9の代表的打順はこんな感じです。

1番 柴田勲
2番 土井正三
3番 王貞治
4番 長嶋茂雄
5番 末次 利光
6番 高田繁
7番 黒江 透修
8番 森祇晶
9番 堀内恒夫

こうしてみると、何人かは巨人を卒業して、別チームで監督を務めています。ですから、当時はアンチ巨人だった方も、今では「個性的なチームだったなあ」と懐かしいのではないでしょうか。

さて、そこで今回は、こんな個性派揃いのV9時代巨人軍をオーディオに例えてみようと思います。

目次

1番 柴田勲をオーディオに例えたなら
2番 土井正三をオーディオに例えたなら
3番 王貞治をオーディオに例えたなら
まとめ

 

1番「柴田勲」をオーディオに例えたなら

柴田勲は神奈川県横浜市出身の外野手。現役時代の背番号は「12」と「7」。通算盗塁数歴代3位で、盗塁王には6回も輝いた俊足の選手です。
「銀座の盗塁王」との異名を持ち、また、柴田がバッターボックスに入ると、伊東ゆかりの「小指の思い出」の替え歌(「柴田が噛んだ小指が痛い」)の大合唱が相手スタンドから湧き起こったことは、きっと記憶にある方も多いことでしょう。
現役時代のトレードマークは、赤い手袋。あの手先の赤色は、私もはっきり覚えています。

そんな柴田をオーディオに例えるなら、やはり「樽屋レコードカートリッジ01M」でしょう。
日本を代表するDJ「MURO」や「須永辰緒」ばかりでなく、世界のトップDJも愛用しており、発売より10万本以上の販売実績を持つ超ロングセラーの針です。レコードを楽しむ際に一番大切な「音」を最優先にしており、世界中のレコード針の中でNo1クラスのダイナミックレンジとコストパフォーマンスを誇ります。
スクラッチ・プレーも可能な「遊べる」針で、ダンスミュージックをはじめ、あらゆるジャンルの音楽でリスナーの心を「盗む」針です。
まさに柴田です。グランドでは塁を盗み、銀座では女心を盗む。そして、トレードマークが赤い手袋。
そうなんです。この「樽屋レコードカートリッジ01M」は色が赤で、トーンアームに装着すると、まるで赤い手袋を付けているかのようなのです。

 

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【主な仕様】
型番:樽屋 01M 赤針
発売:1997年
販売元:有限会社アベインターナショナル

 

2番「土井正三」をオーディオに例えたなら

土井正三は兵庫県神戸市出身の内野手。現役時代の背番号は「6」と「66」。走塁の技術が高く、1969年の日本シリーズ(阪急戦)での本塁突入は今も語りぐさとなっています。この走塁は「奇跡の走塁」と評され、土井は「忍者」と称されたものでした。
打撃技術も高く、1975年には史上93人目の1000本安打を達成。また、右方向を狙ったり、追い込まれてもファウルで粘ったりと、玄人好みのバッティングをする選手でした。
しかし、何より評価されたのは、当時のクリーンナップ「王」や「長嶋」へのつなぎ役としての仕事でした。

そんな土井をオーディオに例えるなら、もちろん分類は「ケーブル」です。そして、個人的には「すきまケーブル」通称「忍者ケーブル」に例えたいところですが、こちらはテレビ用ケーブルです。したがって、ここではオーディオケーブル「Zonotone  6.5N・AC-2000 Meister」を推薦します。

Zonotone(ゾノトーン)は、オルトフォンジャパンの元社長「前園俊彦」が立ち上げたブランドです。今や「オーディオケーブルの代名詞」と呼ばれ、オーディオファンに絶大な人気を誇るケーブルメーカーです。そして、そのZonotoneが立ち上がり「2番目」の年に、2周年記念モデルとして発表したのが「6.5N・AC-2000 Meister」。

ケーブルの構造は、マルチストランド・2芯ダブルシールド。導体は6Ncu、5NCu、PCOCC、純銀コートOFCのハイブリッド。絶縁体は高純度ポリエチレンで、シールドはアルミラップと高密度銅の編組。プラグは接点が24kメッキ、ボディはニッケルメッキです。

高解像度で透明感も良く、ワイドレンジ。二塁手として広い守備範囲が定評だった土井さながら、このケーブルも高音だけでなく中・低音もしっかり聞かせる広い音範囲が魅力です。

直球、カーブ、シュートなど、どんな球種にも対応し、クリーンナップへつなげた土井。この「6.5N・AC-2000 Meister」も、クラシック、ジャズ、ロックなど、あらゆる種類の音楽的電気信号をそつなく伝え、オーディオ機器をつなぎます。

 

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引用元:Zonotone

 

【主な仕様】
型番: 6.5N・AC-2000 Meister
発売:2009年
販売元:株式会社 前園サウンドラボ

 

3番「王貞治」をオーディオに例えたなら

王貞治は東京府東京市本所区(現・東京都墨田区)出身の内野手。現役時代の背番号は「1」。 ジャイアンツの永久欠番 として1989年3月16日に認定されています。
言わずもがな、日本が誇るホームランバッター。通算安打は 2786 、プロ通算打率は3割1厘。そして通算本塁打は 868本ですが、日本シリーズ、オールスター、東西対抗戦、日米野球戦、オープン戦を含めた生涯通算では、1000本を超える1032本のホームランを放っています。

今でこそ人格者の王貞治ですが、意外にも若い頃は悪かったらしく、銀座や赤坂のクラブ通いをする門限破りの常連でした。巨人の寮長を長年務めた武宮敏明は、「歴代の3ワルは王、柴田勲、堀内恒夫」と言っています。

しかし、当時のコーチである荒川に、酒・煙草・女の全部をやめて野球に専念するよう言われると、それまでの行動が嘘のように改心。「世界の王」へと歩み始め、今に至ります。
趣味はピアノ。

そんな王をオーディオに例えるなら、「アキュフェーズ A200」でしょうか。

そもそもアキュフェーズは、一部上場企業「トリオ」のお金ばかりを求める方針を悔い改め、「理想のオーディオ機器をつくる」という理念のもとに設立された企業です。理想とする打撃を求めるべく改心した王貞治と似ています。

そして、件の「A200」は、アキュフェーズ創業40周年記念モデルの「3番目」、第3弾として、プリアンプ「C-3800」、セパレート型SACDプレーヤー「DP-900」「DC-901」に続き発表された純A級パワーアンプです。制作コンセプトは、最高峰の性能と音質の追求。

M-6000の卓越した構造技術を導入し、大型ヒートシンクを筐体の両サイドに配置。2台の完全同一回路のパワーアンプ・ユニットを並列動作させ、極めて低出力インピーダンスのパワーアンプです。また、最高グレードの素材や回路、パターン技術などを駆使して、ダンピング・ファクター1000以上という驚異的な値を達成しています。

さらに、特筆すべきはSN比。入力部にダブル構成のインスツルメンテーション・アンプ方式を導入し、「ゲイン最大時126dB」「ゲイン-12dB時132dB」という驚きのSN比に成功。これはアキュフェーズのパワーアンプで歴代最高の性能です。

そして、王貞治の趣味であるピアノの音も、「アキュフェーズ A200」は極めて美しい音色で再現すると好評です。
価格はペアで250万円。

 

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引用元:アキュフェーズ

 

【主要規格】
定格連続平均出力(20~20,000Hz間):
ノーマル仕様時;800W/1Ω 400W/2Ω 200W/4Ω 100W/8Ω
ブリッジ接続(2台);1,600W/2Ω 800W/4Ω 400W/8Ω
連続最大出力(1kHz):1,000W/1Ω 630W/2Ω 360W/4Ω 180W/8Ω
全高調波ひずみ率:0.05%(2Ω負荷) 0.03%(4〜16Ω負荷)
周波数特性:
定格連続平均出力時;20~20,000Hz +0 -0.2dB
1W出力時    ;0.5~160,000Hz +0 -3.0dB
負荷インピーダンス:
連続出力仕様時;2~16Ω
音楽信号時  ;1~16Ω
ダンピング・ファクター:1,000
入力インピーダンス:
ライン;20kΩ
バランス;40kΩ
外形寸法:W465 x H238 x D514
質量:46kg

 

まとめ

1番柴田は、まるで赤い手袋のレコード針「樽屋レコードカートリッジ01M」。
「銀座の盗塁王」の名に負けず、あらゆる音楽で人の心を盗みます

2番土井は、つなぎの名手「Zonotone  6.5N・AC-2000 Meister」。
Zonotoneが立ち上がり「2番目」の年の、2周年記念モデル。玄人ウケする土井のように、玄人が好むケーブルです。

3番王は、パワーアンプ「アキュフェーズ A200」。
王と生い立ちが似ているアキュフェーズの、最高峰のパワーです。ピアノが得意というところも同じです。

さて、今回は上位打線を例えてみました。
次回は「4番長嶋」からです。楽しみにお待ちいただければ光栄です。
では、また近々お目にかかります。

皆さんのオーディオライフが、V9巨人の上位打線のように、つながりが美しくなることを祈りつつ。