Harbethブランドストーリー 〜イギリスの名門オーディオブランド〜

オーディオ買取屋でも買取に力を入れているブランド「Harbeth(ハーベス)」。

以前は「KEF」のブランドストーリーをお届けしたが、今回はその流れを汲む形で、この「Harbeth」というブランドの物語を綴ろうと思う。しかし、KEFからHarbethを語るには、BBCの話題は欠かせない。実はKEFの創業者レイモンド・クックも、Harbethの創業者ダッドリー・ハーウッドもBBC出身なのである。

というわけで、まずはBBCがどんなメンバーでどんなスピーカーをつくってきたのか。そんな話題から始めようと思う。

目次

  1. BBC
    1-1.BBCとは
    1-2.モニター・スピーカーとは
    1-3.LS5/1の誕生
  2. BBCモニターが与えた影響
    2-1.技術波及効果
    2-2.KEF誕生
    2-3.Harbeth誕生
    2-4.LS3/5Aとは
  3. ハーベスの魅力
    3-1.ハーベスの音
    3-2.名称の由来
  4. ダッドリー・ハーウッド率いるハーベス
    4-1.創業期
    4-2.HLのこだわり
    4-3.ハーウッド引退
  5. アラン・ショウ率いるハーベス
    5-1.処女作「HL Compact」
    5-2.ダッドリー・ハーウッドの遺した作品(HARBETH LS3/5A、HL5)
    5-3.HL Compactの次世代モデル「HL Compact7」
    5-4.SuperHL5
  6. まとめ

1.BBC

1-1.BBCとは

BBCとは「British Broadcasting Corporation」の頭文字をとったもので、英国放送協会のことである。1973年に民間放送が許可されるまで、受信料で運営されていたイギリスの国営企業であり、そして唯一の放送局(長波・中波・短波・FM・TV)だった。

このBBCは世界中の放送局の中でも音質の改善には極めて熱心な放送局の一つで、局内にて使用する放送用機材に関しては、BBC独自の技術研究所にて、日夜研究・開発を続けている。そして、その中でも最も重要なテーマとして位置づけられているのがモニター・スピーカーの研究である。

1-2.モニター・スピーカーとは

モニター・スピーカーとは、一言で言えば「検聴用」スピーカーである。利用シーンは様々で、例えばレコード会社が録音物をチェックするためだったり、ホール講演会などのモニター目的であったり、あるいは放送局において放送プログラムを制作する過程で、マイクが拾った音、あるいはテープで作っていく音を技術者たちが聴き分け、その音を元に放送の質を改善していったりする、ある意味エンジニア達の耳の延長でもあったりする。

当然、音楽用スピーカーとは性格が異なる。
音楽用スピーカーは、時に聴きやすさを重視し、原音とは異なる艶や美感を加えることもある。しかし、モニター・スピーカーではそういうことはない。あくまで原音に忠実な音質であることが求められ、そのためフラットで平坦な周波数特性の機種が多い。

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1-3.LS5/1の誕生

BBCモニターには、BBCによる厳格なモニター・スピーカーに対する基準が設定されている。それは「自然な音」であり、「スピーカーから再生されているということを意識させない音」である。それがBBCの研究テーマであり、BBCはその実現に向けて少なくとも1945年からその研究に着手している。というのも、BBCの定期刊行印刷物「BBCクオータリー」にて、1945年にBBCスピーカー担当の専任技術者D.E.Lショーターの論文が掲載されているからである。

そして、このショーターがBBCのモニター・スピーカー開発のチーフに選出されると同時に、具体的なスピーカー作りが始まり、これが完成したのが1955年。さらに、これがプロダクトとして完全な形で発表されたのが1958年で、偶然にもレコードがステレオ化された年だった。

もちろん、発表されたといってもBBC放送局内部で使用されるスピーカーである。そのため市販はされることはなく、さらに当時のBBCにはスピーカーを製造する設備、技術がなかった。そこで実際の製造担当として白羽の矢がたったのがレイモンド・クック、KEFの創業者だった。

こうして、D.E.L.ショーターとレイモンド・クックという優秀なエンジニアをチーフに、BBC最初のモニター・スピーカーが完成する。LS5/1である。

2.BBCモニターが与えた影響

2-1.技術波及効果

BBCモニターの開発プロセスは、非常に重要な側面を持っている。それは、その開発過程において膨大な研究が積み重ねられることである。BBCは日本で言うNHKのような会社である。したがって、BBCが開発したモニター・スピーカーが販売されることはないが、研究資料は一般に広く公開されるのである。そして、その資料はオーディオメーカー、ことスピーカーメーカーにとっては宝の山である。実際、このBBCモニターの研究を大いに参考にしたスピーカーはイギリスから多く誕生しており、一時はイギリスのオーディオサウンドにおいては、このBBCモニターの系列の音で溢れていた。

2-2.KEF誕生

BBC系列で最も有名なブランドの一つに、KEFがある。
先にも紹介したが、D.E.L.ショーターと共にBBC最初のモニター・スピーカー「LS5/1」を完成させたレイモンド・クックが興したブランドである。創業は1961年だ。

そして、1970年にはモデル104を発表する。これはBBCモニター・スピーカー開発時の研究成果をふんだんに取り入れたスピーカーである。まさに文字通り、非常に画期的な特性を持ったスピーカーで、世界中を夢中にさせた名機だった。

そして、この104の誕生を皮切りに、イギリスで制作されるスピーカーに変化が生まれるようになる。どれも完成度が高くなってくるのである。

2-3.Harbeth誕生

そんな中、レイモンド・クックと「LS5/1」を完成させたD.E.L.ショーターの右腕「ダッドリー・ハーウッド」がBBCを退職し、自らが理想とするスピーカーを開発すべく会社を設立する。それが「ハーベス・アコースティクス社」である。設立場所はロンドン郊外のウェスト・クロイドン。1977年のことだった。

ハーベス誕生以前にも、BBC出身の有名ブランドはある(というより、ハーベスは遅めである)。1947年にジム・ロジャースが設立した「ロジャース」、1969年にスペンサー・ヒューズが興した「スペンドール」などである。そして、この四社(ロジャース/スペンドール/KEF/ハーベス)が主に作った小型スピーカー「LS3/5A」は非常に高い人気を誇った。

2-4.LS3/5Aとは

日本での一般的な読み方は、「エルエス・スリー・ファイブ・エー」。ただし、これはスピーカーのモデル名ではなく単なるBBCの機材の規格名称である。先頭の「LS」はLoudspeakerを意味し、次の数字の「3」はスタジオ外放送・屋外中継用を表す(ちなみに「5」はスタジオ用)。そして、スラッシュに続く番号は開発番号であり、「LS3/5」の表記で”スタジオ外放送用途で5番目に開発されたモデル”であることを示し、最後の「A」は開発後に一回の変更があったことを表示している。最初に局内配布用としてプロトタイプと同じLS3/5が20台製造され、その後一回のユニット変更を経て、最終型番「LS3/5A」に至る。

先述の通り、このLS3/5Aはとても人気のあったスピーカーで、プロトタイプが出来たのが1972年、一般に発売開始されたのは1975年で今なお販売されているので、なんと約40年間もの間ほぼ現役ということになる。これまで10万セットが製造されたと言えば(その内ロジャースだけで4万セット製造)、その人気ぶりもわかるだろう。

ちなみに、生産メーカーは年代ごと異なるが、BBCライセンスでLS3/5を生産したメーカーは「ロジャース(Rogers Loudspeakers Ltd.)」、「チャートウェル(Chartwell Electro Acoustics)」、「オーディオマスター(Audiomaster)」、「ラム(RAM Loudspeakers)」、「グッドマンズ(Goodmans Industries Ltd.)」、「スペンドール(Spendor Loudspeakers)」、「ケーイーエフ(KEF)」、そして「ハーベス(Harbeth Audio Ltd.)」の8社に上る。

当然だが、ここまで人気を博する優れたスピーカーを開発するには莫大な費用がかかったわけだが、実にLS3/5Aの開発には、当時のお金で10万ポンド(現在の金額に換算すると1億円〜1億5千万円)という巨額の費用が投じられている。

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3.ハーベスの魅力

3-1.ハーベスの音

「ロジャース」のジム・ロジャース、「スペンドール」のスペンサー・ヒューズ、「KEF」のレイモンド・クック、そして「ハーベス」のダッドリー・ハーウッドは、全員英国のスピーカーブランドの創業者であり、元BBCの技術者である。そして、彼らは「LS3/5A」を完成させ、それ以後、LS3/5Aを元に固有のオリジナルスピーカー(スペンドールはBCⅡ、ロジャースはPM210、ハーベスはモニターHL、KEFは104)を発表する。この4つは形状もほぼ似ていることから、一つのグループとして認識されることも多く、その音質もしばしば比較される。

「ロジャースはゆるい音、KEFは上品、スペンドールは締まりがあり、ハーベスはその中間的な音」。

これがイギリスにおける、四社の音の違いの一般的な意見である。

3-2.名称の由来

ハーベスの名前の由来を綴る前に、スペンドールのことについて話したい。
スペンドールが誕生したのは1969年。ハーベスよりもいささか早い。創業者はスペンサー・ヒューズ。繰り返しになるが、BBCの元技術者である。KEF、ハーベス、ロジャースと共に、クラシックのモニターとして確固たる地位を築いた企業である。名称の由来は、自分(スペンサー)と夫人の名前(ドロシー)である。

一方、ハーベスが誕生したのは、スペンドールにおよそ8年遅れた1977年。場所はロンドン郊外のウェスト・クロイドンである。創業者はダッドリー・ハーウッド。やはり元BBCの技術者だ。そして、ハーベスの名前の起源だが、彼の名前(ハーウッド)と夫人の名前(エリザベス)を組み合わせたものである。

ひょっとすると、当時のスピーカー業界には、おしどり夫婦が多かったのかもしれない。

4.ダッドリー・ハーウッド率いるハーベス

4-1.創業期

ダッドリー・ハーウッドがBBCを退職してハーベスを立ち上げたのは1977年。開発コンセプトは、色づけが少なく端麗というBBCモニターのトーンキャラクターを継承しつつ、時代が求める最先端の音質に仕上げること。つまり、英国伝統のサウンドを先進的技術を用いて斬新なものへと昇華させることである。

実際、そのコンセプト実現のために、ハーベスでは設立当初から非常に厳しい品質管理を行っている。ハーウッドが設計したユニット、エンクロージャーをカスタムメイドし、わずかでも基準に満たない物は容赦なくリジェクトしていたのである。そして、そうした環境下のもと、設立と同年の1977年、BBC伝統のポリプロピレン・コーンを採用したミッド・ウーファーとソフトドーム・ツイーターによる2ウエイ構成のスピーカーMonitor HLを発表する。このMonitor HLはハーウッドの第一作目であり、これは日本でも1978年に発売された。

4-2.HLのこだわり

HLが2ウェイ構成を採用しているのは「オーディオ帯域をカバーするには2ウェイで十分」というハーウッドのBBC在籍中の研究結論がもとになっており、このHLでは、低域には20cmのコーン型ウーファーを、高域にはソンオーダックスのHD-12、D25-8タイプのソフトドーム型トゥイーターを採用している。

ネットワーク回路はラミネート・コアを使用したオートトランスフォーマーや、ソリッド・ディエレクトレット・コンデンサーを使用しており、エンクロージャーの素材には良質のカバ合板を使用。共振を可能な限り抑制するために2種類の吸音係数の異なる吸音材を張り巡らし、自然な響きをもつエンクロージャーに仕上げられている。

4-3.ハーウッド引退

ハーウッドはその後、1979~1985年の間に「MonitorHL-MkⅡ」「MonitorHL-MkⅢ」を発表。そして、1986年に「MonitorHL-MkⅣ」を発売すると、「自らの耳にかなうスピーカーは完成した」との言葉を残し、1987年に引退。自らの愛弟子アラン・ショーに経営を託す。ハーベスを立ち上げてちょうど10年のことだった。

4-4.アラン・ショウ

ハーウッドがハーベスを設立した数年後のことである。当時、英国NECの社員だったアラン・ショウがロンドン郊外のウェスト・クロイドンにあるハーベス社を訪ねるのだが、そこで彼は、高名なエンジニアの工房がガレージであることにショックを受け、そんなハーウッドの姿を見て、彼の後継者となる夢を抱く。そして、それからは暇を見つけては、押しかけ子弟としてハーウッドの元に通った。

そんなアラン・ショウの真摯な態度、研究熱心な姿勢は、ハーウッドの心を開くには充分だった。やがてアラン・ショウはダッドリー・ハーウッドに認められ、正式に後継者としてハーベスの代表に就任する。1987年のことである。

5.アラン・ショウ率いるハーベス

5-1.処女作「HL Compact」

アラン・ショウはダッドリー・ハーウッドから経営を引き継いだ翌1988年、自身の処女作「HL Compact」を発表する。このスピーカーシステムは、低域にはコーンに新素材TPXを使用した20cmコーン型ウーファーを、高域には高耐入力化を図るためアルミドームを使用した2.5cmドーム型ユニットを採用している。エンクロージャーにはコンピューター解析を駆使したバスレフ・ポートを設計・採用。外装は、ナチュラル・チーク材による仕上げ。

金額は236,000円と、激戦区となる価格帯の製品であったが、マーケットに出されるやたちまち高い評価を獲得。日本でも長年にわたってトップクラスの人気を誇り、一説にはおよそ6,000ペアが販売されたとも言われている。

そして、この成功により、ハーベス社はロンドン郊外の町へイワースヒーズに立派な工場を建設するに至る。

5-2.ダッドリー・ハーウッドの遺した作品(HARBETH LS3/5A、HL5)

上述のHL Compactはアラン・ショウの処女作であるが、基本的にはハーウッドの発想になる。また、1988年には低域に10cmコーン型、高域に2cmドーム型を採用した「HARBETH LS3/5A」を発表するが、これもまた、ハーウッドがBBC研究所時代に作ったBBCモニター3/5Aの、改良型のスピーカーシステムである。

そして、1989年に発表するHL5だが、これもまた、ダッドリー・ハーウッドが深く関係しており、このHL5はいわば師匠と弟子との合作として、ダドリー・ハーウッドの遺した最後の作品と言われている。具体的には、ハーウッドによって開発され、マークIVまで改良されたモニターHLを、アラン・ショウが改良したスピーカーシステムである。

低域には、TPXコーンを採用した20cmコーン型ウーファーを、エッジにはアメリカ・デュポン社の新素材を採用。
高域には、2.5cm口径のアルミドーム型トゥイーターを採用。
エンクロージャーは、内部補強設計の充実や吸音材の再検討がされており、フロント、リアのバッフル板厚向上によって音波回折を防止した上で、側板と同じ天然木化粧板仕上げとしている。

5-3.HL Compactの次世代モデル「HL Compact7」

1990年、HL5の発表後に発売となったのが、小型2ウェイスピーカーシステムの「HL-P3」である。HLシリーズの特長を継承して開発された。低域には新設計の11cmコーン型ウーファーを、高域にはアルミダイアフラムを用いた1.9cmドーム型ツィーターを搭載。また、各ユニットにはマグネットシーリング方式による防磁設計が施されている。エンクロージャー外寸は、LS3/5Aとほぼ同じ。素材はMDFを使用し、板厚を12mm厚とすることでバッフルと連携して不要共振を排除している。

そして、その四年後の1994年。いよいよハーベスは同社最大のヒット作品「HL Compact」の後継機種「HL Compact7」を発表する。ハーベス伝統の色付けしない美しい音をより昇華させ、最新のプログラムソースにも充分対応するよう明瞭感を追究。徹底的な見直しを図り、シャープな再現を狙って開発された2ウェイバスレフ型である。

このHL Compact7では、基本ポリシーを忠実に実践するために、従来にない新技術が随所に投入された。

まずは20cmウーファーの振動板。
コーンの形状の設計を見直すと同時に、各帯域に最適な特性を持つ3種類のポリマーを振動板にブレンドし、中心部から周辺部へ配置する振動板製法を採用。これにより、中心部付近と周辺部で異なるコーン表面の問題(2ウェイシステムでのウーファーは、低域〜中高域までの広いレンジをカバーするだけに、コーン表面には帯域ごとに種々の振動が発生しやすい)を解決し、色づけの低減を実現している。

さらに、ボイスコイルも通気性の面から独自の構造とし、長期にわたる温度特性の安定化を図っている。

そして、エンクロージャー。
木の響きを積極的に利用する反面、不要な共振は徹底排除するという考えを設計基本とし、エンクロージャー設計には独自のSTS(Super Tuned Structure)を導入。弦楽器の音響テクニックを参考に考案されたチューニング法を参照し、硬度の高いMDF材の間に、レゾナンス、スティフネスの異なる素材を重層させる特殊なサンドイッチ構造とすることで、重量や剛性ではなく、素材そのものの物性と組合せによって響きを生かしつつ不要な振動をダンプしている。

このHL Compact7はハーベスの魅力が集約されたモデルとして、非常に高い人気を誇っている。

5-4.創業40周年にむけて

アラン・ショウ率いるハーベスは、1995年、スピーカーシステム「LS5/12A」を発売する。これはBBCモニターLS3/5Aと同サイズで、さらに厳しい設計基準「Grade 1」をクリアしたモデルである。

そして40周年を目前にした2015年には、「Super HL5 plus」を発表。このオリジナルは1989年に発売となった「HL5」である。HL5のユニット構成は、20cmウーファーと2.5cmφアルミニウム・ツイーターの2ウェイ構成の大型のバスレフ型だったが、2004年発表の「Super HL5」で、ウーファー振動板を「RADIAL振動板」に変更し、10kHz以上を受け持たせたスーパーツイーターを追加。ハーベス初の3ウェイ・スピーカーが誕生すると、さらに2015年には、「RADIAL2コーン」を採用し「Super HL5 plus」を誕生させるのである。

同じ大きさで同じ場所に設置されるのが前提のスタジオモニターが源流であるため、オリジナルから四半世紀以上が経過していながらも、「Super HL5」と比べて見た目の変化はほとんどない。しかし、「Super HL5 plus」は非常にナチュラルで、楽器や声の質感を大事にした、いわゆる「ブリティッシュ・サウンド」の極みを我々に届けてくれるスピーカーとして、確実に進化している。

6.まとめ

かつてBBC技術研究所のチーフだったダッドリー・ハーウッドが1977年に独立し、彼と彼の夫人「エリザベス」の名にちなんでつけられた「ハーベス・アコースティックス社」。その最初のスピーカーが「HL」であり、それ以後もハーウッドはいくつかのモデルを発表。どれもBBCモニターゆずりの設計と音色を継承させ、特に1979年から販売開始となった日本では着実にファンを獲得していった。

そんなハーベスは、1987年に創業者のダッドリー・ハーウッドが引退を表明。経営権を若いアラン・ショウに移譲する。

それに伴い、ロングライフ・少品種生産の体質は改善されたが、伝統サウンドを堅持する点は決して変わることなく、ハーベスは今も変わらず美しいブリティッシュ・サウンドの担い手として広く世界に指示されている。

2017年には創業40周年を迎えた「ハーベス・アコースティックス社」。
今後の活躍も目が離せない。

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