オーディオ辞典【V】
仮想同軸型スピーカーかそうどうじくがたすぴーかー
Virtual coaxial type loudspeakerバーチャル同軸型スピーカーとは、複数のユニットを近接・対称に配置して、あたかも1点から音が出ているように聞かせる方式のことです。同軸ユニットを使わずに、点音源に近い自然な音像を狙います。
仕組みと狙い
ツイーターの上下にウーファーを対称配置する(ダッポリート配置など)ことで、音の到達タイミングをそろえ、定位を安定させます。1本のユニットに2つを同軸で組み込む本来の同軸型に対し、配置の工夫で似た効果を得るのが特徴です。
メリット
- 音像がまとまり、ボーカルの定位が明確になりやすい
- 上下方向の指向性が安定する
本来の同軸型との違い
本来の同軸型はツイーターをウーファーの中心に物理的に同軸配置します。バーチャル同軸は別々のユニットを対称に並べて疑似的に点音源へ近づける考え方で、設計の自由度が高い一方、上下の対称性を保つ設置が音を活かすポイントです。関連用語:コーンスピーカー/ダイナミックスピーカー/エンクロージャー。
ボイスコイルぼいすこいる
voice coilボイスコイルとは、スピーカーの振動板の裏面に取り付けられたコイルで、電気信号を機械的な振動へ変換する核心部品です。スピーカーが音を出す仕組みの中心を担います。
音が出る仕組み
磁気回路(マグネット)の隙間にボイスコイルが置かれ、音声電流が流れると磁界との作用で前後に動きます。この動きが振動板を揺らし、空気を震わせて音になります。
素材と特性
- 銅:導電性が高く一般的
- 銅クラッドアルミ(CCAW):軽量で高域に有利
- アルミ:軽く反応が速い
断線や擦れ(ボイスコイルタッチ)は音の歪みや無音の原因になります。関連用語:コーンスピーカー/ダイナミックスピーカー/アルニコスピーカー。
ボリュームガリぼりゅーむがり
volume-gariボリュームガリとは、アンプの音量つまみ(ボリューム)を回したときに出る「ガリガリ」「ジャリジャリ」という雑音のことです。ヴィンテージ機で特に起こりやすい、代表的な経年トラブルです。
原因
ボリュームの正体は可変抵抗器(ボリュームポット)です。内部の抵抗体と接点(ワイパー)に、酸化被膜・ホコリ・古いグリスの固着が生じると、接触が不安定になりガリ音が出ます。長期間動かさなかった機器ほど起こりやすくなります。
対処
- 接点復活剤(クリーナー)を少量注入し、つまみを何度か回して馴染ませる
- 改善しない場合は分解清掃、または可変抵抗器の交換
- 密閉型ボリュームは注入口がなく交換対応になることがある
査定での扱い
ガリは清掃・整備で改善することが多く、整備を前提に価値を見る専門店なら過度な減点をしないケースもあります。動作未確認・現状のままでも、まずは状態を伝えてご相談ください。関連用語:アッテネーター/トーンコントロール/ハム音。

