オーディオ辞典【P】

PCMぴーしーえむ

pulse code modulation

PCMはパルス符号変調の略。音声や映像などのアナログ信号を、パルスの列に置き換えてデジタル信号にする方式の一つです。アナログ信号の音を一定時間ごとにサンプリングし、振幅の大きさを量子化してデジタル信号化したものです。サンプリング周波数(単位kHz)、量子化ビット数(単位bits)で表され、数値が大きいほど音質に優れています。PCMを再生する装置をPCM音源と呼びます。音楽CDやDVD、WAVファイルなどで利用されています。

ピックアップぴっくあっぷ

pickup

CD、レコードプレーヤーなどの機器でソフトの再生時に、記録されているデータを読みとり電気信号に変換する電子部品のことです。

CDやDVDのように光を利用して読み取る方式は光ピックアップといいます。

針を接触させて読み取るレコードには、ムービングコイル(MC)ピックアップとムービングマグネット(MM)ピックアップがあります。

フォノイコライザーふぉのいこらいざー

phonoequalizer

フォノイコライザーには大きく分けて二つの役割があります。

一つはレベルを増幅する機能です。PHONO 出力と呼ばれるアナログプレーヤーからの信号は、MM型で2~5mV、MC型は0.1~0.5mV程度の出力電圧で、これをLINE出力の200mV程度の電圧まで上げる必要があります。

もう一つはアナログレコードの特殊性で、RIAAという規格に沿って高音部を高めに、低音部を低めのレベルで収録してあります。

それを再生時に元の状態に復元する機能をフォノイコライザーは負っているのです。

アンプにフォノ端子がついている場合は内蔵しているので、そこにレコードプレーヤーをつなぎ、ない場合は単体のフォノイコライザーを使用することになります。

フォノイコライザーが、MM型、MC型のどちらに対応しているかは、カートリッジのタイプによります。

プッシュプルぷっしゅぷる

push-pull

増幅回路の構成の一つです。

二つの増幅器を逆位相で動作させ、出力側で信号を合成する回路方式です。

この方式ではアンプをパワフルに駆動できるという特徴があります。

AB級やB級を動作させると効率がよく、歪みが少ない増幅を行うことができます。

一つの増幅器を用いる回路はシングル方式と呼ばれます。

ペアリングぺありんぐ

pairing

Bluetooth(ブルートゥース)規格の機器同士を接続することです。

例えばBluetooth対応のヘッドホンとオーディオプレーヤーやスマホを接続する際、ワイヤレスなので最初に機器同士の相互認証を行う必要があります。

それをペアリングといいます。基本的に一度この作業を行ってしまえば、それ以降は起動するだけで自動で接続が行われます。

ポリプロピレンコーン紙ぽりぷろぴれんこーんし

polypropylene corn paper

スピーカーの振動板の素材の一つです。

ポリプロピレンは熱による加工がしやすく、繊維や文具、包装材、プラスチック部品、そして紙幣などに使われている素材で、強度が高く吸湿性がなく、耐薬品性が高いなどの特徴があります。

振動板としては、繊維状にして編んだり、ハニカム構造にしたり、元の素材に含浸させて使うことにより、強度や弾性に優れ、安定感のある重低音が再生できるといわれています。

高分子素材では、ほかにポリエステル、アラミド、炭素繊維樹脂などが使われています。