オーディオ辞典【N】

NFCえぬえふしー

Near Field Communication

最近注目を集めている近距離無線通信技術のことです。非接触通信とも呼ばれ、機器の双方がNFC対応であれば機器をかざすだけで認証が可能で、Wi-FiやBluetoothのように無線通信ができます。ただしNFCはWi-FiやBluetoothより通信速度が遅く、通信距離も短いので、小さなデータのやりとりに向いています。そのかわり接続設定が簡単になっています。また、NFCとWi-FiまたはBluetoothを組み合わせた通信技術も製品化されています。「お財布携帯」に使用されている技術と混同されがちですが、現在のところ日本の電子マネー規格はほとんどが日本独自の規格であるFelicaを採用しており、NFCはゲーム機やパソコンにカメラのデータを転送する技術などに使われているようです。

NASなす

network attached storage

ネットワークでつながれたファイルサーバーのことです。NASはファイル共有機能を備えているため、同じネットワーク内にある複数のほかの機器から同時にデータにアクセスできます。NASに保存されたデータは、ネットワークに接続されたプレーヤーやスマホなどからアクセスすることができるため、音楽サーバーとして利用したり、写真や動画を保存してネットワーク対応のテレビで再生するなど使い方は多種多様です。たとえば音楽データをiTunesで管理可能な機種もありますができない機種もあり、オフィスネットワーク向きのものもあれば、AV向きのものもあります。このようにNASに搭載される機能によってできることも変わってくるため、導入の際にはよく確認する必要があります

ネットワークオーディオねっとわーくおーでぃお

network audio system

ネットワークを介してデジタル音声データを再生する方法です。

パソコンや家庭内LANの普及に伴って急速に増加しつつあります。

ハイレゾを楽しむためのツールとして常に進化し続けている分野ですが、パソコンなどからダウンロードしたり、CDをリッピングして得られた音源をサーバーに保存し、ネットワークオーディオプレイヤーで再生するのが一般的です。

ネットワークプレーヤーの多くの製品は、PCM音源だけでなく、DSDなどにも対応するなど、幅広いファイル形式を再生できるのが特徴です。

またDLNA(Digital Living Network Alliance)という規格に準拠していて、互換性を持っています。

ノイズキャンセラーのいずきゃんせらー

noise canceler

ヘッドホンなどに使われている技術で、ノイズ(雑音)を打ち消すような音を聞かせて、雑音が聞こえないようにすることです。

人間の耳がノイズと認識する周波数の音が研究によって特定されており、ヘッドホン内部につけられたマイクが周囲の音を拾い、その音の中からノイズを割り出し、その波形と逆の波形の音波をヘッドホン内に再生させることによって、ノイズを軽減、あるいは消去する技術です。

アクティブ騒音制御を応用したものといえるでしょう。

ノイズの消去だけを狙った耳栓も商品化されています。

ノイズリダクションのいずりだくしょん

noise reduction

音声や映像の信号に含まれるノイズを除去、軽減する技術です。

信号に混入したノイズを特定し、取り除くことによって信号の改善を図る方法と、録音時に音声信号を強調するように操作し、再生時にノイズとともに元に戻すことで、ノイズを軽減する方法とがあります。

アナログテープレコーダーのヒスノイズ対策として開発が進みましたが、テレビやビデオなどの映像画質を改善する技術もノイズリダクションと呼ばれます。

負帰還回路ふきかんかいろ

negative feedback amplifier

増幅回路の機能の一つです。

負帰還とは、出力信号の一部を入力に戻し、入力信号と逆位相で合成することで、出力の振幅を抑えて増幅回路の特性を改善する目的を持ちます。

特にアナログ回路の設計ではよく用いられ、負帰還によって回路の増幅度は低下しますが、広い周波数帯域にわたって歪みが抑えられた均一な増幅度が得られるのが特徴です。

出力信号を戻す際に、入力信号と同位相で合成することを正帰還といいます。

発振回路などに使われます。