オーディオ辞典【L】

LPレコードえるぴーれこーど

long playing record

1948年にCBSコロムビア社から最初に発売されたレコード盤。直径12インチ(30cm) 、毎分33 1/3回転で、収録時間23分という長時間再生を実現したものです。それ以前のSPレコードが毎分78回転で収録時間が4.5分であったことを考えると、大きな進化でした。材質も塩化ビニールになって軽く、柔軟性のあるものになり、特にクラシック音楽では、演奏者、ファンから支持を集めたといわれています。その後、CDの普及によって大きく衰退しましたが、アナログレコードの音質面での評価は根強く、最近は新譜のアナログレコードが継続的に発売されるまでになっています。

可逆圧縮方式かぎゃくあっしゅくほうしき

lossless compression

可逆圧縮方式(ロスレス)とは、データを圧縮しても再生時に元の音を一切損なわず、完全に復元できる方式のことです。ファイル容量を抑えつつ、CDやハイレゾと同じ音質を保てるのが最大の利点です。

非可逆(ロッシー)との違い

MP3やAACなどの非可逆圧縮は、人に聞こえにくい成分を削って容量を大きく減らします。手軽ですが元の波形は戻りません。一方ロスレスは情報を捨てないため、原音とビット単位で同一です。そのぶん容量は非可逆より大きくなります。

代表的なロスレス形式

  • FLAC:オープン規格で最も普及。タグ管理もしやすい
  • ALAC:Apple系の可逆形式。iTunes/Apple Musicと相性が良い
  • WAV/AIFF:無圧縮(これも原音そのまま。容量は最大)

どんな人に向くか

音質を最優先し、保存容量に余裕がある人に向きます。ハイレゾ配信の多くもロスレスやそれに準じた形式で提供されています。関連用語:デジタルオーディオSACDデコーダー

ラウドネスコントロールらうどねすこんとろーる

loudness control

ラウドネスコントロールとは、小音量で聴くときに不足しがちな低音と高音を補強する機能のことです。小さな音量でも、バランスの良い豊かな音で楽しめるようにします。

なぜ必要か

人の耳は音量が小さいと低音・高音を感じにくくなる性質(等ラウドネス特性/フレッチャー・マンソン曲線)があります。ラウドネスをオンにすると、この聴感特性を補うように両端を持ち上げ、痩せた音を防ぎます。

トーンコントロールとの違い

  • ラウドネス:音量に応じて低音・高音を自動補正。小音量向け
  • トーンコントロール:好みで手動に低音・高音を増減

使い方の目安

夜間など小さな音で聴くときにオンにすると効果的です。大音量では補正が過剰になり不自然になるため、通常はオフに戻して使います。関連用語:ダイナミックレンジ

ラッカー盤らっかーばん

lacquer disk

ラッカー盤とは、レコードを製造する工程で最初にカッティング(音溝を刻む)するための原盤のことです。アルミ円盤にラッカー(アセテート)を塗った柔らかい素材で、アセテート盤とも呼ばれます。

レコード製造での役割

マスター音源をカッティングマシンでラッカー盤に刻み、これを元に金属のスタンパーを作って大量プレスします。つまりラッカー盤は、市販レコードの「おおもと」にあたります。

ダイレクトカッティング盤

  • 演奏をそのままラッカー盤へ刻む「ダイレクトカッティング」は、テープを介さず鮮度の高い音が魅力
  • ラッカー盤自体は柔らかく、再生を重ねると摩耗しやすい

コレクションとしての価値

試聴用・宣伝用に少数だけ作られたアセテート盤は現存数が少なく、コレクターズアイテムとして扱われることがあります。素材が劣化しやすいため保存状態が価値を左右します。関連用語:カートリッジワウフラッター