オーディオ辞典【ひらがな】
ポリプロピレンコーン紙ぽりぷろぴれんこーんし
polypropylene corn paperスピーカーの振動板の素材の一つです。
ポリプロピレンは熱による加工がしやすく、繊維や文具、包装材、プラスチック部品、そして紙幣などに使われている素材で、強度が高く吸湿性がなく、耐薬品性が高いなどの特徴があります。
振動板としては、繊維状にして編んだり、ハニカム構造にしたり、元の素材に含浸させて使うことにより、強度や弾性に優れ、安定感のある重低音が再生できるといわれています。
高分子素材では、ほかにポリエステル、アラミド、炭素繊維樹脂などが使われています。
ボリュームガリぼりゅーむがり
volume-gariボリュームつまみを回したときに出る雑音のことです。
バリバリあるいはガリガリという音がするのでガリというようです。
これはつまみ内部の腐食などで発生する接触不良が原因とされています。
このような場合は、電源をオフにした状態でつまみを何回も操作することによって、接触不良が改善し、音がしなくなるという事例が報告されています。
USBゆーえすびー
universal serial busコンピュータ等の情報機器に周辺機器を接続し、データ通信を行うためのシリアルバス規格の一つです。USBのプラグアンドプレイに対応しており、機器を接続するだけでOSが自動的に認識して利用できます。基本的にはパソコンなどに用意されているUSBポートの数だけ対応する機器を接続可能で、USBハブを介せばもっと多くの機器を接続することが可能です。接続される周辺機器の駆動用の電源を、USBケーブルで供給するバスパワード(バスパワー)による駆動にも対応しているので、スマートフォンやタブレット、デジタルオーディオプレーヤー、スピーカー、ヘッドホンなどの携帯機器用の駆動・充電用ケーブルとして利用もされています。また、プラグの種類も多くType-AからC、Mini-AからB、Micro-AからBなど、使用する機器によって異なるのも特徴です。ただし、ケーブルによってはデータ転送のみで給電不可(または給電能力が低い)といったものも存在するので、見た目が同じだからといって、全く同じ使い方ができるとは限りません。
ユニバーサルプレーヤーゆにばーさるぷれーやー
universal player日本では複数フォーマットのメディアを再生することができるプレーヤーの総称としてこう呼びます。
簡単に言ってしまえば、さまざまな規格のAV用光ディスクを1台で再生できるプレーヤーのことで、QuickTime PlayerやRealPlayer、Windows Media Playerなどもユニバーサルプレーヤーに含まれます。
CD/DVD-Video/DVD-Audio/SACDなどは、それぞれ規格が異なるため、本来であればソフトごとに専用のプレーヤーが必要となります。
しかし、規格ごとに機材を用意するのはユーザーにとって不利益です。
それを解決するために企画・開発されたのがこのプレーヤーで、現在では、Blu-ray Discなどにも対応した機種が出ています。
ラウドネスコントロールらうどねすこんとろーる
loudness control人間は、音が小さい場合に低音や高音が聞こえにくくなるという性質を持っています。
そこで小音量時に、低音域と高音域を増強することで、バランスよく聞こえるようにする補正回路です。
LOUDNESSと書かれたスイッチがついていることが多いです。
しかし、聞く人や聞く場所、機器の性能、ソースの違いなどによって聞こえ方は様々なので、ラウドネスコントロールがついていない機器もあります。
その場合でも、トーンコントロールを活用することによって補正できるという考え方もあります。
ラッカー盤らっかーばん
lacquer disk録音原盤として使われるレコード盤のことで、アルミニウムにニトロセルローズを主体とした塗布剤を塗った円盤です。
このラッカー盤にカッティングマシンでマスター音源を刻み、それを元にレコードのプレス機につけるニッケルのスタンパーをつくります。
このところのアナログレコードの復権により、オーストリアの会社が新しいプレス技術を開発し、実現段階に入っています。
その方法はHDヴァイナルと呼ばれ、コンピューターで3Dの波形データをつくり、そのデータを元にレーザーで直接スタンパーに波形を刻むのです。
この方法だと、製造時間やコストが大幅に削減され、音質や録音時間が改善されるとメーカーは謳っています。
リファレンスヘッドホン/スピーカーりふぁれんすへっどほん/すぴーかー
reference headphone/reference loudspeakerスタジオモニター用として使用される、あるいはそれに準ずる性能を持つ高性能ヘッドホン、スピーカーのことです。
スタジオで作業を進める際などに基準とされる音を鳴らすため、味付けがなく原音の再現性に優れているという特徴があります。
レファレンスとは、参照するという意味で、スタジオモニターの分類であることを指しますが、ヘッドホン、スピーカーともにそういう名の商品があります。
ワウフラッター(W/F)わうふらったー
wow and flutter録音再生機器の回転部のムラによって発生する周波数変化現象のことです。
ワウは周期の長いもの、フラッターは周期の短いものをいい、二つを合わせて音揺れの評価用語になっており、ワウとフラッターの境は10Hz(1秒間に10回の変動)とされています。
主にアナログ式のテープレコーダーやレコードプレーヤーを使用する際に起きた現象のため、仕様書には必ず書かれていました。
しかしデジタル録音が主流の現在では、たとえ回転ムラが発生したとしても測定限界以下のため、仕様書への記載はもちろん話題になることもほとんど無くなり、現象自体が過去の遺物となってしまったようです。