オーディオ辞典【D】

ダイナミックレンジだいなみっくれんじ

dynamic range

ダイナミックレンジとは、機器が扱える最小音と最大音の差をデシベル(dB)で表した値です。数値が大きいほど、静かな音から大きな音まで余裕をもって再現でき、迫力と繊細さを両立できます。

音への影響

ダイナミックレンジが狭いと、小音量が埋もれたり大音量で歪んだりします。広いほどノイズに埋もれず、演奏の強弱(ニュアンス)がそのまま伝わります。CDは約96dB、ハイレゾはさらに広い範囲を扱えます。

関連する指標

  • SN比:ノイズに対する信号の大きさ
  • 歪率:波形のひずみの少なさ

これらは機器の実力を見極める重要なスペックです。

D/Aコンバーターでぃーえーこんばーたー

digital to analog converter

デジタル電気信号をアナログ電気信号に変換する電子回路です。DAC(ダック)とも呼ばれます。CDプレーヤーなどのデジタル機器から出力された信号は、アンプからスピーカーに信号が送られる前のどこかの段階でアナログ信号に変換されています。マニアの方でなければ、それはプレーヤーやアンプの中のDACで行われています。ただデジタル機器の中でDA変換を行うと、回路から発生したノイズが混入することから、独立した機器としてのDACが用いられます。ここに来てハイレゾやネットワークオーディオの普及で、単体のDACが注目を浴び、多くの普及機が登場しています。パソコンをプレーヤーとして使う場合には、USB DACといった便利な機器も出ています。

DATでぃーえーてぃー/だっと

digital audio tape

音声をデジタルで記録し、再生の際はD/A変換するテープレコーダーまたはそのテープのことです。現在ではデジタル音声データとして標準化された規格のことを指します。カセットテープのような表裏両面収録はできず、片面のみの収録機能を持っています。カセットテープのように一般利用にはあまり普及しませんでしたが、高音質を求める業務用、プロ用として利用されていました。程なくしてMDが出てくると、その手軽さや価格から、主流はMDに移りました。最後まで音楽用DATテープを生産していたソニーが、2015年に製造を終了したので、今は在庫限りとなっているようです。

DSPでぃーえすぴー

digital signal processor

デジタル信号処理に特化したマイクロプロセッサです。マルチメディア用としては、特定の演算処理を高速に行える機能を生かして、音声などのアナログ信号から変換されたデジタル信号の処理を行っています。AVアンプなどは、使っているDSPの能力を、製品の特徴として謳っていることもあります。

DVDでぃーぶいでぃー

digital versatile disc

デジタルデータの記録媒体である第2世代光ディスクの一つです。直径はCDと同じ12㎝で、記録方式はMPEG2方式の画像圧縮技術を用い、赤色レーザーで記録します。片面一層の記録容量は4.7GBで、CDの約6倍の記録容量を持ち、VHSビデオテープ方式と同等の画質で、133分の録画が可能となるよう規格されたものです。映像媒体として広く普及していますが、Blu-ray Discの登場によって、徐々に移行が進んでいるといえます。ちなみに世界で最初に発売されたDVDは谷村新司のライブDVDだとされています。また、5.1chサラウンド方式のDVDは『インデペンデンス・デイ』が最初とされています。

デコーダーでこーだー

decoder

デコーダー(decoder)とは、エンコード(符号化)されたデジタル信号を、元のアナログ音声や規定の形式へ復元する装置・回路・ソフトウェアのことです。オーディオでは、圧縮音源やサラウンド音声を正しく再生するために欠かせない役割を担います。

デコーダーの役割と仕組み

音楽や映像の音声は、伝送・記録を効率化するために符号化(エンコード)されています。デコーダーはこの符号を解き、スピーカーで鳴らせる信号へ戻します。CDプレーヤー・AVアンプ・ネットワークプレーヤーなどに内蔵されています。

オーディオでよく使われるデコーダー

  • Dolby / DTS デコーダー:AVアンプでサラウンド音声を復元
  • MP3 / AAC / FLAC デコーダー:圧縮音源を再生
  • DAC(D/Aコンバーター):デジタルをアナログへ変換する広義のデコード

関連用語:デジタルオーディオSACD可逆圧縮方式

デジタルアンプでじたるあんぷ

digital amplifier

デジタルアンプとは、信号を0と1のデジタルデータとして扱い、そのパルス信号のまま増幅させるアンプのことで、デジタルアンプがスピーカーに送る際にはアナログ信号に変換しています。

対してアナログアンプでは音声信号をアナログ波のまま増幅させてスピーカーから出力させます。

各社からデジタルアンプが出ていますが、共通することは、出力段にD級アンプを使用していることです。

アナログアンプに比べ、電力効率が非常に高いため発熱が少なく、消費電力が少ないことが特長です。

ミニコンポやカーオーディオ、携帯音楽プレーヤーなどのアンプや、多チャンネルを扱うAVアンプにも使われます。

デジタルオーディオでじたるおーでぃお

digital audio

デジタルオーディオとは、音の波形を数値データとして記録・伝送・再生する方式のことです。CDや音楽配信、ハイレゾ音源など、現在の音楽再生の中心となっています。

仕組み(サンプリングと量子化)

連続したアナログ波形を、一定間隔で区切って数値化します。1秒間に区切る回数がサンプリング周波数(kHz)、数値の細かさがビット深度(bit)です。どちらも数値が大きいほど原音に忠実になります。

代表的な規格

  • CD:16bit/44.1kHz
  • ハイレゾ:24bit/96kHz以上など
  • DSD:SACDに使われる方式

アナログとの関係

デジタルデータは、再生時にデコーダーやDAC(D/Aコンバーター)でアナログ信号へ戻してからスピーカーで鳴らします。この変換の質も音を左右します。関連用語:デコーダーSACD可逆圧縮方式

ドームスピーカーどーむすぴーかー

dome loudspeaker

振動板が半球(ドーム)状になったスピーカーです。

中音以上の再生に向くために、ツィーターによく使われます。

振動の仕方が、球が膨らんだり縮んだりするように動くために、音の拡散性、指向性がよいという特徴があります。金属や炭素系のハードドームや繊維素材のソフトドームなどがあり、前者はシャープでメリハリのある音、後者は柔らかくて繊細な音になるといわれます。

ドライバーどらいばー

driving unit

ホーン型スピーカーやヘッドフォン、イヤホンの音を出す部分のことです。

磁石、ボイスコイル、振動板で成り立っており、それ自体が音波を発します。

ホーン型スピーカーにおいては、ホーン自体は振動せず、音波を効率的に拡散するメガホンのような役割をします。

振動板には半球状のものが多く使われます。

ヘッドフォン、イヤホンにおいては、ドライバーはハウジングに格納されており、ドライバーの性能だけでなく、ハウジングの材質や形状が音質に影響を与えます。