オーディオ辞典【C】

カートリッジかーとりっじ

cartridge

レコードプレーヤーの装置の一つ。

シェルに格納されている、レコード針がつけられた装置一式のことをいいます。

ピックアップともいいます。レコード表面の音溝の振幅を読み取り、電気信号に変換する装置です。

音溝をトレースする針先(スタイラスチップ)と、針を装着したカンチレバー、発電コイル、信号出力用の接点(ピン)で構成されています。

発電方式によってMM型とMC型に分けられます。

MC型は出力電圧がMM型の1/10程度なので、MM型のイコライザアンプに接続する際には、昇圧トランスかヘッドアンプの接続を必要とします。

また、針交換が手軽にできないなど難しい面がありますが、周波数レンジが広いなどの音の良さがレコード愛好家やオーディオ愛好家に支持されています。

レコードの衰退に伴ってカートリッジの製造も縮小されましたが、このような理由からレコード愛好家向けに一部メーカーによって製造が継続されてきました。

最近のレコード復活に伴って、製造・流通の回復が期待されます。

カナル型イヤホンかなるがたいやほん

canal-type earphone

イヤホンは、大きく分けてインイヤー型とカナル型があります。

インイヤー型は普及率が高く、ラジオなどに付属のイヤホンの多くはこのタイプです。

カナル型はインイヤー型に比べて、耳に深く入れて使用します。

カナルとは外耳道のこと(正確にはear canal)です。イヤチップが長くとられ、外耳道に耳栓のように入れて使用するため、外の音が侵入しにくく、小音量でも聞きやすい特徴があります。

よく聞こえるため、音量を絞ることができ、耳への負担が少ないとされています。

カラレーションかられーしょん

coloration

室内で起こる音響現象の一つです。

発せられた直接音と壁などによる反射音が干渉して、音色が変化して聞こえる現象です。中・高音域で多重反射が起きている室内などで発生しやすい。

エコーやブーミング、残響過多などと並んで、ホールの音響設計をする際に注意が必要な現象とされます。

コーンスピーカーこーんすぴーかー

cone loudspeaker

振動板の形状が円錐状(コーン型)をしているスピーカーのことです。

スピーカーの振動板としてコーン紙は軽量であることから、また成形がしやすいといった特徴を持ちます。

コーンの形状や大きさにバリエーションをもたせやすいこともあり、最もポピュラーで、高音用から低音用まで幅広く使われています。

特に口径の大きなウーファーはほとんどこのタイプです。

振動板のタイプはこの他にドーム型、ホーン型、平板(面)型などがあります。

コンデンサースピーカーこんでんさーすぴーかー

condenser loudspeaker

静電形スピーカーともいいます。

金属蒸着したプラスチックフィルムを振動板として使い、高電圧をかけて信号を流すとフィルムが振動する仕組みです。

ダイナミック型のような磁石を用いて振動をさせるタイプではありません。

特徴は振動板全面にわたり、均一な駆動力で全帯域駆動できることで、繊細な音の再現に優れるとされます。

また、奥行きが薄い形状をとることができます。

振幅の幅が限られるため、大型化には向かないといった事情があり、おもに高音用スピーカーとして用いられています。

同軸スピーカーどうじくすぴーかー

coaxial loudspeaker

スコーカー(ミッドレンジスピーカー)あるいはウーファーの中央にツイーターを取り付けたスピーカーユニットのことです。

コアキシャルスピーカーともいいます。

二つの音源の中心位置が同じ(同軸)になるために、定位がよく、オーディオの理想の一つである点音源に近い再現性があるといわれます。