オーディオ辞典【アルファベット】
エージングえーじんぐ
aging購入したばかりの機器や長時間使用していなかった機器をある程度の時間使用し、良い状態で駆動できるように馴染ませることをこう呼びます。
たとえばスピーカーを実際に使用すると振動により部品の位置が多少ずれ、最初に聞いたときと微妙に音が変わるなどエージングの効果については諸説あり、好ましい音がより好ましくなったという話を聞くことはありますが、エージングを行ったからといってスピーカーの音質が必ずしも自分好みに変わるということではありません。
A2DPえーつーでぃーぴー
advanced audio distribution profileBluetoothプロファイルの一つです。ステレオの音声データを、プレーヤーとヘッドフォンとの間でストリーミング配信するための手順や、使用する他のBluetoothプロファイル・Bluetoothプロトコルなどが定義されています。A2DPは非同期チャンネルであるACL上でストリーミングをする手法が規定されていて、効率的、高音質という特徴があります。対応するフォーマットはSBC(Sub Band Codec – A2DPを実装する機器では、このフォーマットへの対応が必須です)、MPEG-1オーディオ、AAC(MPEG-2/4 AAC)、ATRAC。
AVRCPえーぶいあーるしーぴー
audio/video remote control profileBluetoothプロファイルの一つです。AV機器のリモコンによるコントロールに必要なプロファイルで、デジタルオーディオプレイヤーとリモコンの間などで用いられています。これによってヘッドセットからプレーヤーに曲選択や再生の指令を送ったりすることができます。
HDMIえいちでぃーえむあい
high-definition multimedia interfaceディスプレイとパソコン、ゲーム機、オーディオ機器を接続する規格の一つです。2002年12月に策定され、デジタル映像・音声の入出力インターフェースとして使用されています。HDMIは非圧縮デジタル形式の音声と映像を伝送し、D/Aコンバーターなどが不要のため、音質、画質とも理論上は伝送中の劣化はないとされます。映像・音声・制御信号の伝送が一本のケーブルで行えるため、配線が簡略化できます。現在主流の接続規格となっており、機器の中にはHDMI端子しか持たない機種も出始めています。
SACDえすえーしーでぃー
super audio CD1999年にソニーとフィリップスにより規格化された、次世代CD規格の一つです。CDと同じ120mmサイズの光ディスクながら、1層あたりの容量は4.7GBで、CDの約7倍の容量を持っています。音声信号のデジタル化にはDSD(Direct Stream Digital)フォーマットを採用し、原音に近い音の再生を実現したといわれています。また、5.1chまでをサポートするため、ホールなどの立体的な音を臨場感をもって再生できることから、発売されるソフトはクラシックやジャズなど、音質を重視する分野に多いようです。
S/N比えすえぬひ
signal to noise ratioS(シグナル、信号)とN(ノイズ、雑音)の比率のことです。音響機器で、元の信号に対して、信号を入・出力されたことによって混入する雑音の比率dBという単位で表したものです。数値が大きいほど雑音が少ないことを表しますが、計測方法や状況などの条件が一緒とは限らず、一つの目安だといわれています。
S/PDIFえすぴーあいでぃーえふ
Sony Philips Digital InterFaceSONYとPhilipsが協同で策定した映像・音響機器などで音声信号をデジタル転送するための規格。
音質の劣化がなく、1本のケーブルで5.1ch以上を鳴らす音声データを送れる事が可能なため、ホームシアターシステムなどに最適とされている。
SBCえすびーしー
sub band codecBluetoothのプロファイルであるA2DPの標準コーデックです。アナログ信号をデジタル符号化するための技術で、おもにオーディオ信号の符号化に利用されます。複数のフィルターを使って、入力信号を複数の周波数帯に分解し、それぞれのサブバンドの信号について別個に量子化と符号化を行いますが、人間の聴覚心理学上の特性を利用し、帯域ごとのビット配分を決めるという手法が取られるのが特徴です。
エッジえっじ
edgeスピーカーの振動板の外周を支えている部分のことをいいます。
ウレタンやゴムといった柔軟性のある素材が用いられています。
振動板をバッフル面に固定しつつ、振動板をスムーズに振動させるサスペンションの役割を果たしています。
NFCえぬえふしー
Near Field Communication最近注目を集めている近距離無線通信技術のことです。非接触通信とも呼ばれ、機器の双方がNFC対応であれば機器をかざすだけで認証が可能で、Wi-FiやBluetoothのように無線通信ができます。ただしNFCはWi-FiやBluetoothより通信速度が遅く、通信距離も短いので、小さなデータのやりとりに向いています。そのかわり接続設定が簡単になっています。また、NFCとWi-FiまたはBluetoothを組み合わせた通信技術も製品化されています。「お財布携帯」に使用されている技術と混同されがちですが、現在のところ日本の電子マネー規格はほとんどが日本独自の規格であるFelicaを採用しており、NFCはゲーム機やパソコンにカメラのデータを転送する技術などに使われているようです。