オーディオ辞典【ほ】
ホーン型ほーんがたすぴーかー
horne type loudspeakerドーム型のユニットにラッパのようなホーン(horn)を取り付けたのがホーン型スピーカーです。
ホーンは音波を空中に能率よく放射するための仕組みで、金属や樹脂からつくられています。
音を出すのはドライバーの部分であって、ホーン自体は振動しません。中高音用スピーカーに多く用いられています。
理論的には低音用もつくれますが、あまり見かけないのは、ホーンが一般的とはいえない大きさになってしまうためです。
ボイスコイルぼいすこいる
voice coilスピーカーの振動板を駆動させるためのコイルです。
このコイルは磁石の中に納められていて、信号を流すとフレミングの法則によって力が発生し、振動板に動きを伝えることによって音が出ます。
ボイスコイルは振動する必要があるので、ダンパーを介してフレームに固定されています。
この方式はダイナミック型スピーカーのもので、コンデンサー型スピーカーは磁石を必要としていないので使われません。
また、リボン型スピーカーは、リボン型の振動板がコイルも兼ねているタイプです。
防磁型スピーカーぼうじがたすぴーかー
magnet protecting loudspeakerスピーカーユニットに使用している磁石の磁力が、外部の機器に影響を与えないようにカバーなどで保護しているスピーカーのことです。
AV用途でスピーカーとブラウン管テレビを並べて置く機会が増え、スピーカーの磁力がブラウン管に悪影響を与えるケースが出てきたので、防磁型スピーカーが求められるようになりました。
現在テレビは液晶かプラズマ型になっていますので、作動原理上は影響はありません。
ただ、防磁型でも完全に磁力をシャットアウトしているわけではないので、磁気を使うHDDや、PC、磁気処理されたカードなどは、スピーカーの近くには置かない方が無難でしょう。
ポリプロピレンコーン紙ぽりぷろぴれんこーんし
polypropylene corn paperスピーカーの振動板の素材の一つです。
ポリプロピレンは熱による加工がしやすく、繊維や文具、包装材、プラスチック部品、そして紙幣などに使われている素材で、強度が高く吸湿性がなく、耐薬品性が高いなどの特徴があります。
振動板としては、繊維状にして編んだり、ハニカム構造にしたり、元の素材に含浸させて使うことにより、強度や弾性に優れ、安定感のある重低音が再生できるといわれています。
高分子素材では、ほかにポリエステル、アラミド、炭素繊維樹脂などが使われています。
ボリュームガリぼりゅーむがり
volume-gariボリュームつまみを回したときに出る雑音のことです。
バリバリあるいはガリガリという音がするのでガリというようです。
これはつまみ内部の腐食などで発生する接触不良が原因とされています。
このような場合は、電源をオフにした状態でつまみを何回も操作することによって、接触不良が改善し、音がしなくなるという事例が報告されています。