オーディオ辞典【ふ】

フォノイコライザーふぉのいこらいざー

phonoequalizer

フォノイコライザーには大きく分けて二つの役割があります。

一つはレベルを増幅する機能です。PHONO 出力と呼ばれるアナログプレーヤーからの信号は、MM型で2~5mV、MC型は0.1~0.5mV程度の出力電圧で、これをLINE出力の200mV程度の電圧まで上げる必要があります。

もう一つはアナログレコードの特殊性で、RIAAという規格に沿って高音部を高めに、低音部を低めのレベルで収録してあります。

それを再生時に元の状態に復元する機能をフォノイコライザーは負っているのです。

アンプにフォノ端子がついている場合は内蔵しているので、そこにレコードプレーヤーをつなぎ、ない場合は単体のフォノイコライザーを使用することになります。

フォノイコライザーが、MM型、MC型のどちらに対応しているかは、カートリッジのタイプによります。

負帰還回路ふきかんかいろ

negative feedback amplifier

増幅回路の機能の一つです。

負帰還とは、出力信号の一部を入力に戻し、入力信号と逆位相で合成することで、出力の振幅を抑えて増幅回路の特性を改善する目的を持ちます。

特にアナログ回路の設計ではよく用いられ、負帰還によって回路の増幅度は低下しますが、広い周波数帯域にわたって歪みが抑えられた均一な増幅度が得られるのが特徴です。

出力信号を戻す際に、入力信号と同位相で合成することを正帰還といいます。

発振回路などに使われます。

ブックシェルフ型ぶっくしぇるふがたすぴーかー

bookshelf type loudspeaker

名称の通り本棚にも収まるくらいの大きさのスピーカーのことです。

寸法に特に決まりがあるわけではありません。

この他にはトールボーイ型、フロア型に分けられるスピーカーがあります。デスクトップで使われるPCオーディオやコンパクトな部屋でのホームシアターユースなど、需要が高まっていることが背景にあります。

小さいスピーカーの特徴として、音の広がり感や立体感、定位のよさなどが上げられます。

逆にエンクロージャーが小さいことから、低音が出にくいというデメリットあります。

プッシュプルぷっしゅぷる

push-pull

増幅回路の構成の一つです。

二つの増幅器を逆位相で動作させ、出力側で信号を合成する回路方式です。

この方式ではアンプをパワフルに駆動できるという特徴があります。

AB級やB級を動作させると効率がよく、歪みが少ない増幅を行うことができます。

一つの増幅器を用いる回路はシングル方式と呼ばれます。

Bluetoothぶるーとぅーす

Bluetooth

デジタル機器用の近距離無線通信規格の一つです。半径数メートルから100メートル程度の距離のBluetooth搭載機器間で、電波を使い簡易な情報のやりとりを行うのに使用されます。2.4GHz帯を使用して、PC等のマウスやキーボードとの接続をはじめ、携帯電話、スマホ、タブレットでの文字情報や音声情報、ヘッドセットなど比較的低速度のデジタル情報の無線通信を行う用途に採用されています。デジタルオーディオ分野での採用も多く、デジタルオーディオプレーヤーや、アンプ、スピーカーなどに採用され、配線フリーな自由度が重宝されています。Bluetooth接続には、同じプロファイルを持たないと接続できません。おもなプロファイルを上げると、HID(Human Interface Device Profile、マウス・キーボード用)、HSP(Headset Profile、通話用)、HFP(Hands-Free Profile、通話用)、A2DP(Advanced Audio Distribution Profile、音楽用)、AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile、音楽用)などがあります。

Blu-ray Discぶるーれいでぃすく

Blu-ray Disc

新規格でつくられた第3世代光ディスクです。ディスクの大きさはCDやDVDと同じ12㎝ながら、青紫色レーザーで記録し単層で25GB、2層で50GBの記録容量を実現しています。これはDVDの約5倍にあたります。さらに大容量のディスクが規格化され、高画質な映像コンテンツが楽しめるようになりました。また、保護層が0.1mmと薄く、書き込み・読み出しエラーが少ないことです。BD規格はCD規格やDVD規格とは互換性がないが、現行のCDやDVDも使用できる製品として商品化が進められたため、多くのBlu-ray Disc対応機器でCDやDVDも扱うことができます。また、ファイルフォーマットはUDF 2.50以降を採用しており、DVD書込み時に必要なファイナライズ処理が不要であるという利点もあります。。

 

フルレンジスピーカーふるれんじすぴーかー

full-range loudspeaker

一つのユニットで、低音域から高音域までを再生するよう設計されたスピーカーのことです。

これに対し、複数のユニットで構成される方式をマルチウェイと呼びます。

一つのユニットで構成されるスピーカーシステムなので、音の定位や音色にばらつきがないなどの特徴を持ちます。

また、マルチウェイで必要になるクロスオーバー周波数の設計などから解放されることが上げられます。

また、自作スピーカーの分野においては、長く人気を保っています。

しかし、マルチウェイに比べて、低音あるいは高音再生の限界が低くなってしまうという問題もあります。

フロア型ふろあがたすぴーかー

floor speeker

フロアに台あるいは足を介して置かれるタイプのスピーカーです。

椅子に座って鑑賞されることを想定して、ユニットの配置などが設計されています。

かつてはスピーカーといえばこのタイプがほとんどでしたが、現在はトールボーイ型などに主流が移っています。しかし最高級機にはこのタイプが多く、大きなエンクロージャーを生かして様々なユニットを配置し、高級機にふさわしい音を奏でています。

大きさ、重量とも嵩むので、当然ながら設置にはそれらをクリアできる条件が必要となります。

平板スピーカーへいばんすぴーかー

flat board loudspeaker

スピーカーの振動板が平板(平面)状をしているものをいいます。

平面スピーカーともいいます。

一般的なスピーカーは音源が一点となる点音源ですが、平板スピーカーは全面が駆動域で、平面波を発生させます。

特徴として、全帯域の音が出せること、薄いので形の自由度が高いことなどが上げられます。

また、放射波が互いに干渉しあわないので、クリアな音が再現されるといわれています。