オーディオ辞典【え】

AACえーえーしー

advanced audio coding

デジタル音声圧縮を行う音声符号化規格で、MPEG‐2オーディオ規格の一方式です。MP3の後継フォーマットとしてつくられ、一般的に同程度のビットレートであればMP3より高音質を実現しています。AACはYouTube、iPhone、iPod、iPad、Nintendo DSi、Nintendo 3DS、iTunes、DivX Plus Web Player、PlayStation3、ノキアのSeries40携帯電話における既定もしくは標準の音声フォーマットです。BSデジタル放送にも採用されています。

A級アンプえーきゅーあんぷ

class A amplifier

アンプなどの増幅回路の素子の動作点によってA級、B級、C級と級分けされます。増幅素子の入力と出力の関係(増幅特性)は、図にするとゆるいS字を描きますが、比例関係にある直線的な部分は動作が安定します。この直線部分に動作点を置き、入力と相似の出力が得られるようにバイアス電圧・電流を与える方式をA級と呼んでいます。歪みの少ない高品位な音が得られる反面、常に電流が流れているので、電力を消費し、発熱も多くなります。そこでより効率化を求めてつくられたのがB級です。特性の曲がり際に動作点を置く形式です。二つの増幅素子を交互に使うため、切り替わるクロスオーバーポイントができ、音質がA級に比べ落ちるといわれています。これらの特徴のよい点を生かしたのがAB級です。現在普及しているアンプのほとんどがAB級です。

エージングえーじんぐ

aging

購入したばかりの機器や長時間使用していなかった機器をある程度の時間使用し、良い状態で駆動できるように馴染ませることをこう呼びます。

たとえばスピーカーを実際に使用すると振動により部品の位置が多少ずれ、最初に聞いたときと微妙に音が変わるなどエージングの効果については諸説あり、好ましい音がより好ましくなったという話を聞くことはありますが、エージングを行ったからといってスピーカーの音質が必ずしも自分好みに変わるということではありません。

AVRCPえーぶいあーるしーぴー

audio/video remote control profile

Bluetoothプロファイルの一つです。AV機器のリモコンによるコントロールに必要なプロファイルで、デジタルオーディオプレイヤーとリモコンの間などで用いられています。これによってヘッドセットからプレーヤーに曲選択や再生の指令を送ったりすることができます。

HDMIえいちでぃーえむあい

high-definition multimedia interface

ディスプレイとパソコン、ゲーム機、オーディオ機器を接続する規格の一つです。2002年12月に策定され、デジタル映像・音声の入出力インターフェースとして使用されています。HDMIは非圧縮デジタル形式の音声と映像を伝送し、D/Aコンバーターなどが不要のため、音質、画質とも理論上は伝送中の劣化はないとされます。映像・音声・制御信号の伝送が一本のケーブルで行えるため、配線が簡略化できます。現在主流の接続規格となっており、機器の中にはHDMI端子しか持たない機種も出始めています。

 

SACDえすえーしーでぃー

super audio CD

1999年にソニーとフィリップスにより規格化された、次世代CD規格の一つです。CDと同じ120mmサイズの光ディスクながら、1層あたりの容量は4.7GBで、CDの約7倍の容量を持っています。音声信号のデジタル化にはDSD(Direct Stream Digital)フォーマットを採用し、原音に近い音の再生を実現したといわれています。また、5.1chまでをサポートするため、ホールなどの立体的な音を臨場感をもって再生できることから、発売されるソフトはクラシックやジャズなど、音質を重視する分野に多いようです。

S/N比えすえぬひ

signal to noise ratio

S(シグナル、信号)とN(ノイズ、雑音)の比率のことです。音響機器で、元の信号に対して、信号を入・出力されたことによって混入する雑音の比率dBという単位で表したものです。数値が大きいほど雑音が少ないことを表しますが、計測方法や状況などの条件が一緒とは限らず、一つの目安だといわれています。

S/PDIFえすぴーあいでぃーえふ

Sony Philips Digital InterFace

SONYとPhilipsが協同で策定した映像・音響機器などで音声信号をデジタル転送するための規格。

音質の劣化がなく、1本のケーブルで5.1ch以上を鳴らす音声データを送れる事が可能なため、ホームシアターシステムなどに最適とされている。

SBCえすびーしー

sub band codec

BluetoothのプロファイルであるA2DPの標準コーデックです。アナログ信号をデジタル符号化するための技術で、おもにオーディオ信号の符号化に利用されます。複数のフィルターを使って、入力信号を複数の周波数帯に分解し、それぞれのサブバンドの信号について別個に量子化と符号化を行いますが、人間の聴覚心理学上の特性を利用し、帯域ごとのビット配分を決めるという手法が取られるのが特徴です。

エッジえっじ

edge

スピーカーの振動板の外周を支えている部分のことをいいます。

ウレタンやゴムといった柔軟性のある素材が用いられています。

振動板をバッフル面に固定しつつ、振動板をスムーズに振動させるサスペンションの役割を果たしています。